一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
しでかした失態に実花子は頭を抱えた。
お酒を飲みながらも、結婚するしないの攻防戦になり、飲み比べの様相を呈していたが、まさかそれがこんな展開に転がるとは想定外だ。
ふとそこで、昨夜の濃密な時間がフラッシュバックして、断片的に蘇る。
『俺と結婚、するよね?』
拓海に揺らされながら何度となく確認され、その度に首を横に振り、甘い吐息に溺れていた自分を思い出して顔がカーッと熱くなった。
出会ったその日に体を重ねるなんて、なにやってるの⁉︎
いくら深酒しても、こんなことは初めてだった。
とにかくここから出よう。
ベッドから転がるように降り、洋服と下着を引っ掴んでバスルームに逃げ込む。
シャワーを浴びている猶予はない。拓海の気配が残る体のまま服を着て、ホテルの部屋を飛び出した。