一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「結婚はしたい。いや、する必要がある。だが、愛には必要性を感じない」
「……え?」
なんだか雲行きが怪しくなってきた。
「女性はとかく、嫉妬深い生き物だからね」
一般的にはそうなのかもしれないが。
「職業柄というか企業のトップということもあって、女性からの誘惑も多々あるわけだ」
それもわかる。あの容姿ならば、女性のほうが放っておかない。
「だから、そういうことに口出ししない、さばけた女性がいいということらしい」
聞き捨てならないひと言に耳がピクリと反応する。
「それはつまり、嫉妬に狂う女性は面倒くさいと」
「まぁ、簡単に言うとそうなるのかな」
白鳥は空のグラスに焼酎を注ぎながらうなずいた。