君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
治療法や、進行具合によっては今まで見せたことのない姿を海璃に見せるかもしれない。
辛くて海璃にあたってしまうかもしれない。

具合が悪くなれば迷惑だってたくさんかけてしまう。

「私、迷惑かけるかもよ?」
「迷惑って何だよ。そんなのお前が勝手に思ってるだけかもしれないだろ?」
「私、情緒不安定になって海璃に当たっちゃうかもよ?」
「お前の情緒不安定なんてかわいいもんだろ。それに我慢できなかったら病気だってかまわず俺も文句言うかもしれない」
「私・・・」
言葉を続けようとしても、次が思いつかずにいる私に海璃はふっと笑ってから、私の肩に手を置いた。

「俺がここに来るまでの覚悟、そんな簡単なもんじゃないから安心しろ。どんなことでも受け止められる自信がなければ、お前の両親に挨拶したり、ここまで来ないだろ。こんな格好で。」

私はスーツ姿の海璃を見た。
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