君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
海璃が口に出したのは、私が死んでしまった後の約束。
二人で交わした約束のことだ。

「だから、京香もあきらめんな。つらくても苦しくても、諦めないでほしい。」
「・・・」
「言っただろ?京香の時間が限られているなら、その時間全部ほしいって。」
「・・・」
「俺にくれよ。京香の時間のすべてを。」
「海璃・・・」
「結婚しよう」
海璃の瞳にも、言葉にも覚悟が見える。


私は少し悩んでから頷いた。

諦めないよ。

たたかうよ。

がんばる・・・。



海璃と私はおそろいの指輪を買った。
指輪の後ろにはお互いの名前を刻んだ。
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