君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
「行ってらっしゃい」
「なんかあったら電話しろよ?」
「うん。ありがとう。」
私がそう言うと、海璃は急ぎ足で仕事へ向かった。


その背中を見送りながら、私はため息をつく。

付き合いが長い分、海璃が何かを隠しているとすぐにわかってしまう。
嘘だって・・・わかってしまう・・・。


私は深呼吸をしてから、ゆっくりと体を起こした。
最近、重力が何倍にも感じる。
そのくらい重たい体。

ベッドのサイドボードにつかまってゆっくりと立ち上がると、ベッドの横に置かれた大きな鏡が目についた。
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