君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
心の中でごめんねと繰り返しながら・・・。


「京香」
その声に私は笑顔を向ける。
海璃がスーツ姿で私を見下ろしていた。

いつもよりも早く起きた海璃。
身支度を整えているのを、私は寝たふりしながら、気づいていた。

そしてすべての身支度を整え終えた海璃が私の寝ているベッドに来た。

「大丈夫か?」
「うん。行くの?」
「あぁ。行ってくる。」
海璃の薬指には私とおそろいの結婚指輪。

横になっている私の髪をいつものようにかき上げた海璃は、私の唇に口づけする。
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