君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
複雑な気持ちをすべて飲み込んで、私は微笑みに変えた。


「行ってきます」
海璃はそう言っていつものように額にキスをしてから、背を向けて家を出て行った。

その後ろ姿を見て、フライングで涙がこぼれそうになって、慌てて私は拭った。


出会ったころと変わらない海璃の背中。

その背中を見送りながら、あと何回こうして見送ることができるのかと切なくなった・・・。
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