君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
こんなにも長い期間、彼女の都合に合わせてくれる彼氏はほかにいるだろうか。

海璃の前では私だって感情的になってしまうことも、これだけ付き合っていれば手を抜いてしまうことだってある。

なのに、海璃は私のことを責めることも、追い立てることもせずそばにいてくれている。

そんな海璃の人生を考えても、そろそろ結婚をして私だって子供を産みたい。

「前向きに考えます」

私の返事に海璃はふっと笑った。

「待ちますとも。何年も待ったんだ。待つの、得意分野。」
そう言って海璃はいつの間にか繋いでいた両手をひいて私を抱き寄せた。

「全然たりない。」
「ん?」
「京香がたりない」
海璃に口づけられながら、このまま海璃と一つに溶け合ってしまいたいと思った。
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