君をあきらめない ～永遠に続く愛を君に～

「・・・出張・・・は・・？」
「ばかっ！嫌な予感がして車飛ばして帰ってきたんだよ。夜中だけど、予約してたホテルキャンセルして。そしたら・・・バカっ！！」
久しぶりにこんなに感情的に怒鳴られた私。
ふとリビングの時計を見ると時計の針は深夜2時半を示していた。

「よかった・・・・・」
「なにが？」
「帰ってきた・・・海璃・・・ごめんね・・・」
「何がだよ！ばか京香。病院行くぞ」
海璃はそう言って私の体を毛布でぐるぐる巻きにして抱き上げた。

私はあまりにも体がだるくて意識をそこで手放した。

もしかしたらこれは夢かもしれない。
夢だとしても、海璃の胸の中で眠れるなら・・・このまま覚めなくてもいいのに・・・


やけに温かいぬくもりと、懐かしさの混ざる香りに包まれながら、私は夢の世界に吸い込まれた。