君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
私は海璃に気づかれないようにそっと海璃の髪に触れた。

愛おしい。

大きな体で・・・私を精一杯守ろうとしてくれている海璃。
愛して気持ちを伝えてくれた海璃。

もしも、そんな海璃が別の人と未来を選ぼうとしているのなら、やっぱりこの手を離さないとならない。

海璃の疲れた寝顔を見ていると、それまでは離れる選択が苦しくてつらくて仕方なかったのに、この人のためなら手を離そうと思えた。

もう十分だよ・・・海璃。

次々にこぼれる涙で、枕が濡れていく。
今だけは涙を流してもいいかな・・・。
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