君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
海璃の言葉の意味が分からなくて私は首をかしげる。

「大阪に行ってた。そこにある大学病院に、京香と同じ病気の人を何人も救って来た先生がいて、その先生に会ってもらったんだ。」
「へ?」
「連絡先を聞いてからずっと毎日のように連絡してたんだ。かなり忙しくて、なかなか診てもらえない先生なんだ」
私は夜中にベッドを抜け出して携帯電話を見ていた海璃を思い出した。

「俺のしつこさに、さすがにその先生も首を縦に振るしかなかったらしい。」
「・・・」
「生きれるかはわからない。治るかはわからない。何より治療を受ける京香がつらい思いすると思う。」
「・・・」
「でも生きてほしい。言っただろ?俺はあきらめないって。あきらめたくないんだよ。できることはなんだってしたい。全部したい。」
海璃の瞳がかすかに揺れている。

「俺は京香と生きたいんだよ。少しでも長く。」
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