君をあきらめない ～永遠に続く愛を君に～

「おかえりなさい」
私は海璃を玄関で出迎えていた。
「ただいま。調子、よさそうだな」
「うん。今日はかなりいいみたい。」
まだ点滴の効果が残っているのか、はたまた生きる希望が見つかったからか、体調がかなり良かった。
「夕飯作ったの」
「マジで？」
「うん」
いつも本当は疲れて帰ってくる海璃に夕飯を作って待っていたい。でもぎりぎりまで眠っていて、夕飯は海璃が帰ってから一緒に作るか、海璃にありあわせの物を買ってきてもらったりデリバリーで済ませることも多かった。
申し訳ない気持ちにいつもはなっている分、夕食まで作り海璃の帰宅を待っていられた自分を少し褒めたいと思った。
「ありがとう。」
海璃が私を抱きしめる。
私は海璃の大きな背中に手をまわして抱きしめ返す。
「ごめんね、いつも作れなくて」
「ばか。いいんだよ。体調管理が一番の優先事項だろ」