君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
京香は大阪で最新の遺伝子治療を受けた。

退院して家に戻るまでには1年がかかった。

治療に必要な薬がひとつ使えなかったことで、感染症にかかり命の危機にも何度も直面した京香。

でも、諦めなかった。

海璃も、京香も、絶対に。
海璃はどんなことがあっても、面会するのは週末の日曜日だけと決めて、ほかの曜日に病状が急変しても絶対に京香の元へは向かわなかった。


退院してからも体力が落ちている京香が感染症にかからないようにふたりは細心の注意をはらい、暮らした。近くの大きな病院で2週間に一度、月に1度は大阪の病院での診察を受けて、1年が経った時、やっと医師から命の期限が無くなったことを宣言してもらった。

生きる希望をちゃんと持つことができた京香は、海璃がずっと持っていた夢を叶えようと海璃に提案した。


それが、この家だ。
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