君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
「大丈夫か?」
そんな言葉しかかけられなくて、俺は赤信号で車が停まってから京香の方を見た。
「・・・ちょっと頭が痛い・・・」
「もう少し座席倒すか?」
「・・・うん・・・」
よほど疲れたのか、俺の言葉にショックを受けたのか、京香が素直だ。

俺は京香の座席を少し倒して、後部座席に置いていた俺のジャケットを京香の体にかけた。

家まではまだ時間がかかる。

「少し寝たら?」
「・・・うん」
まだ眉間にしわを寄せていた京香は、俺の言葉にも素直に応じて目を閉じた。

信号が青に変わり、再び車を走らせながら、俺は迷っていた。

これからしなくてはならない大きな決断を。
俺はどうしたい?京香は?

少し前の俺にはこんな決断をする日が来ることを予想すらできなかった。
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