君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
「元気か?大丈夫か?もう少し、おりこうにママのお腹にいてくれよ?」
毎日海璃はこうして私のお腹に話しかけている。

毎晩私のお腹に手をあてたり、耳をあてたり頬をすりすりしながら、まだ生まれていない子への愛情にあふれていた。

つわりがほとんどなかった私。
体調の変化と言えば、かなり眠くなるのが主に変わったところだった。
妊娠後期に入るとさすがにお腹が張るようになってきた私。

医師からは安全に配慮をして、出産は帝王切開と決まっていた。

海璃はお腹が大きくなってからも過保護ぶりは増していて、ほとんど私に家事をさせてくれない。

「あーずっとこうしてたいな。お前はいいな。ずっと一緒にいられて。」
そんなことを言われても・・・
「生まれたらずっと一緒にいような。ずっとパパが抱っこしてあげるからな。」
「仕事でしょ?」
「育休とるかな。本気で。」
私たちの会話も、子供のことでもちきりだ。
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