君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
「京香」
「ん?」
目を閉じたまま返事をする私に海璃が耳元でささやく。

「ありがとうな」
「ん?」
「あきらめなくてよかった」
「・・・まだ生まれてないよ?」
「あぁ。でも、生まれる前からこんなに愛おしい存在ができたんだ。俺、すげー幸せ。」
ギュッとうしろから抱きしめられて、私は心まで温かくなる。

この人に私は希望も幸せももらってばかりだった。

でもやっといろいろと返すことができている毎日に、この決断をしてよかったと思った。

愛する人との毎日には、幸せと奇跡があふれている。
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