君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
「やってみて。十分経験も積んでるはずだし。最後までやってみてほしいの。」
後輩は少し戸惑ってから、「はいっ」と勢いよく電話の受話器を取った。

これでいい・・・。

今までは自分の成績も大切だからこそ、ピンチの時は張り切って対処した。そして対処ができれば自分の評価も上がると勢い込んでいた。

でも、もう今の私には成績なんて関係ない。


電話をかける後輩の背中を見てから私は自分のデスクに戻った。

「竹内、ちょっと来い」
急にデスクの反対側から声をかけられて、私が顔をあげるとそこには険しい顔の海璃が立っていた。
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