君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
ごめんね・・・

心で謝りながら私は海璃の目をまっすぐに見た。

「海璃には関係ないでしょ?仕事のことに口出さないで。」
私は低い声を出してそう伝えると、腕をつかんでいる海璃の手を払った。

「仕事があるから」

そう言って海璃に背を向けて会議室の扉に手をかける。

「京香」

切ない海璃の声。
私に拒絶されたことが悲しいんだ・・・

「職場では私たちの関係は内緒なはずです。名前で呼ばないでください。」
私はそう告げて、会議室の扉を開いた。
< 56 / 309 >

この作品をシェア

pagetop