君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
仕事でつらい思いをしないように、この場所が守ってくれることを願って、フロアの扉を閉めた。

~♪

私の携帯電話が鳴り始める。
電話の相手が誰だか私にはすぐにわかった。

「もしもし」
『おう。おつかれ。』
「お疲れ様」
『まさかまだ仕事してんのか?』
「うんん。終わった。今から帰る。」
電話の相手はもちろん海璃だ。

『迎えに行く』
「うんん。もうすぐ着くから大丈夫」
また嘘。今海璃に会うわけにはいかない。
『本当はまだ会社じゃないだろうな』
海璃は鋭い。本当に。
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