君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
こういう気遣いがくすぐったく、うれしい。

ずっと寝不足だったからか、私はいつの間にか眠ってしまった。

目を開けると、運転席を少し倒して腕を組んでいる海璃が視界に入ってきた。

自分の方に視線を移すといつの間にか座席が倒されていて、膝にブランケットがかけられている。

海璃だ・・・。

こういうさりげなさ・・・。

「ごめんね、寝てた」
私の言葉に海璃はすぐに目を開けて微笑んだ。
「いっただろ?無理すんなって。時間はいっぱいあるんだからさ」
いつもならそうだねと笑っていた言葉が今は笑えない。

最後のデートの時間は1分だって1秒だっておしい。
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