君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~
後ろから抱きしめられる私。
ヒールを履いていないと、海璃は私よりも頭一つ分は背が高く、すっぽりと私の体は簡単に包まれる。

ギュッと腰に手をまわされた私。

海璃は私の首筋に顔を埋めるように体を丸めている。

「あー、癒される」
「なによ、それ」
「シャワー浴びたの?」
「うん。汗かいてたし」
「帰るの早かったもんな」
「うん」
抱きしめられたまま私たちは話をする。

「もしかして、このために早く帰ってくれた?」
「まさか。たまたま」
本当はいつもよりも効率を優先して仕事を片付けて、早く帰ってきた。
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