必ず守るから、だから、笑って


自分で自覚できるほど、顔に熱が集中しているのがわかる。


せめてもの抵抗をしようとパタパタと手で仰ぐけれど、熱は冷ますことを知らない。


「なに可愛いことしてるのかな、希愛ちゃん」


希愛ちゃんっ!??

無理、キツい、心臓がっ!
限界だって言ってるって!!


晴葵が私の肩に頭を乗せるものだから余計に心臓の音が激しく鳴る。


それはもう、聞こえてしまうのではないかというほどに。


「おーい、そこー。2人の世界に入らないでくれますかー?」


甘い雰囲気を断つには十分すぎるその冷めた声は紛れもなくいっくんの声で。

その顔は声よりも冷めた顔でこちらを見ていた。



「ご、ごめん、いっくん。」


「ひめにはなーんも怒ってないよぉ!ダメなのはこの天然タラシ野郎だよ!」


あ、やっぱり天然タラシなんだ、晴葵。


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