必ず守るから、だから、笑って


言ってないのに、さっきの朔との会話をして、それをみんな聞いたはずなのになんの疑問も持ってない。


みんな、知ってたんだ。


知ってても、私から話すのを待っててくれたんだ。


ほんとに叶わないな、この人たちには。


「希愛、前言ってた話、出来そう?」

優しく聞いてくれる晴葵。

それは、決して強制的に言わせる口調ではなく、言いたくなかったら言わなくていい、って言ってる口調だった。

だけど、もう逃げないって決めたから。


「うん、あの、みんな聞いてくれる?」


そういうと、みんなは当たり前だと言わんばかりの笑顔でこっちを見る。


「当たり前じゃん、ひめ。僕らずっとそう言ってくれる日を待ってたんだよ~」


ずるい。


無理に聞き出さずに、ずっと待っててくれたこととか、何も言わず自分の席に座ってちゃんと話を聞く体制に入ってくれるとことか。

秘密だらけの私を全面的に受け入れてくれるとことか。

なにこの、あったかい場所。


好きになるなって方が無理。

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