必ず守るから、だから、笑って



「希愛、今は泣くところじゃないよ。反省も後悔も後から沢山出来る。今出来ることは蒼空くんを信じることだよ」



雲英さんの言葉に顔を上げる。


涙を拭き、もうこれ以上零れ落ちないように天を仰ぐ。



そうだ。蒼空は強くて優しい人なんだ。


私にどれだけ無視されても毎日話しかけにくる強心臓の持ち主だし、女子がどれだけ周りでうるさくしても何も言わない忍耐力、そしてなにより、私に光をくれた人。



蒼空は強いよ、だから、お願いだからっ…、死なないで、蒼空っ……。



「希愛っ!」



「朔、みんなっ…。任せちゃってごめん。怪我は?」



「あんな奴らチョロすぎ。こっちもほぼ無傷だから安心して。それより撃たれた奴は?」



あは、さすがみんなだ。


朔なんて本当に無傷みたい。



「蒼空は今手術中…。大丈夫、だよね?」



「お前が不安そうな顔すんな。俺らがいてやっから」



そう言って朔は雲英さんが握ってない方の手を握ってくれた。



景耶は黙って頭を撫でてくれて、夕紫は私を安心させるように笑顔を浮かべて、南都は静かに私の前に座ってくれた。



「希愛、これ、あいつらの倉庫に落ちてた。あいつら誰もしてなかったからもしかして、と思って持ってきた」


南都が手にしていたのはターコイズブルー色をしてるピアスの片方だった。



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