必ず守るから、だから、笑って


あれから数年経ち、今に至る。


結局私はあれから一度も倉庫に顔を出してない、
というか、誰一人として連絡をとっていない。



風の噂で水煉は消えたと聞いた。


潰されたわけでもなく、突如消えた伝説の族として語り継がれていた。


みんな、ごめん。


みんなの居場所を作るために水煉を作ったのに、私がみんなの居場所をなくしてしまった。



それでも私はやらなければならないことがある。


新堂。

あの日、朔が苑さんを呼んでくれたおかげで負傷者はでないままアイツは捕まった。


しかし、所詮未成年だ。


少年院からはもう釈放されたと聞いた。


この数年の間、外に出れることを心待ちにしてただろうね?


…私もだよ。


なんたって蒼空の仇がうてるんだからね。


そうすれば終わるんだ。

なにもかも。


私1人で終わらせれれば、蒼空、ママとパパにもきっと会える。


誰にも邪魔はさせないよ。


だからこの計画はバレてはいけない。


新堂を知っているような裏の世界の人間には特にバレてはいけないんだ。



だから私には関わらないでね、転校生。


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