いつか、さくらを片手に君に逢いに行くその日まで…
「えぇ。君の世界を私に見せて!!!そして私の世界にしてみたい!!!見てみたい!」

男の子はニコッと笑う。

「あぁ。見せてやるよ!ただお前の努力も必要だよ?」

そんな事は分かっている。タダで、綺麗な未来が手に入るなんて思っていない。

「望むところよっ!!!」

私は笑いながらそう言った。
これから、綺麗な世界が見れると思うととても心がウキウキする。

別に泣きたい訳じゃなかったのに…今までの苦しみが一気に解放されたせいか、大きな声で泣いてしまった。

彼はそんな私を見て優しく抱き寄せて、泣き止むまで、そばにいてくれた。

彼の温もりが、身体中に伝わってきて心地がよかった。
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