いつか、さくらを片手に君に逢いに行くその日まで…
もえ情報だが、女子とあまり仲良くしないあの奏が、珍しく女子と笑顔で話しているのだ。 私以外の女の子と。

私はただ、じっと見ていることしか出来ない…。

怒りではないが、悲しさでもない。自分でも何か分からないものが体の奥底から湧き上がってくる。なんだか、心臓辺りがチクチクして霧がかかったようにモヤモヤする。

気持ち悪い…。



女子とあまり仲良くしないと、噂の俺でも例外はある。その前になんで噂を知ってるかって?直接聞かれはしなくても、噂ぐらいは俺だって耳にするさ。
さて例外とは誰の事だって?それは、幼なじみの琴葉だ。
琴葉とは、家族ぐるみの付き合いで赤ちゃんの時からずっと一緒なのだ。
だから琴葉は例外。向こうの気は知らないが、俺は琴葉を恋愛対象として見ていない。俺の恋愛対象は、1人だけ。
< 20 / 42 >

この作品をシェア

pagetop