いつか、さくらを片手に君に逢いに行くその日まで…
もやもやしたまま、電車を降りる。
せっかく気持ちのいい朝が迎えられたっていうのに、台無しだ。

教室につくなり、私はもえに挨拶をした。
お昼の時間がやだな…そんな事を考えているとあっという間に4時間目が終わってしまった。

トコトコトコ…はぁ…トコトコ…はぁ

今日はため息しかついてない気がする。
正直気は重いけど、奏に変な風に思われたくなくて、屋上へ向かった。

キーガタン…

屋上の扉を開けたとたん、予想もしていなかった出来事が起こったのだ。

「あっ!!!」
思わず口に出してしまうくらい驚いた。

何とそこには、朝の女の子が奏と一緒にお昼を食べる準備をしているのだ。
私に気づいた奏は、
「さくらー!こっちだー」

と、私を呼び寄せる。
やだ。やだ。行きたくない。でも行かなきゃ…。

私は恐る恐る前へ進んだ。脚に力を入れないと生まれたての子鹿のようにブルブルと震えて上手く歩けない。
なんだか、動きがぎこちなくなっている。

結局私達は3人でお昼を食べた。
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