皇女殿下の幸せフェードアウト計画

まあそれはともかく、今回は公式の式典ではなく略式。

他国からの来賓を迎えてのお披露目を兼ねた舞踏会が開かれる頃には、きっと完璧にマスターしていると思うので私が心配する必要なんてない。

洗礼式では確実にお姉様の『ギフト』が判明するのだろうし、そうなれば当然喜ばしいものとして新しく向かいれられた皇女に対して国中が沸くのだろうと思う。

（そうなれば皇位継承権を持つことだって容易になるんじゃないかしら）

しかも私よりも年上で、美人で、なおかつ陛下の寵愛を一身に受ける姫君となればもう人心掌握待ったなしって感じだと思うわけですよ！

そうなれば私が穏やかに城内で引きこもりつつなんだかんだ言い訳を考えて婚期を引き延ばしつつ、国内で落ち着けるように持っていくことだって可能なんじゃって考えているわけで。

そうよ、私はこの時を待っていたのよ！

とりあえず今後来るであろう誘拐イベントとかその辺について考えるのは後回しにして、今はとにかくどうやったら私が女帝にならずに済むかに焦点を当てることにした！