皇女殿下の幸せフェードアウト計画
彼は驚いたようだったけれど、少し調べてみると約束してくれたから安心だ。

……実際問題として、それじゃあ政策をどうしますかなんて問われなくて良かった。

正直どうしたら良いかなんてわからないから、ちょっと授業で聞いたことと、最近の話を耳にして違いが気になるんだけど? みたいに言ったのが功を奏したに違いない。

それにしてもちゃんと話を聞いてくれるようになったっていうのはちょっと感動ものよね。

幼馴染としての関係も、やり直せるならこんなにうれしい事はないもの。

(とにかく問題は双子の公子よね)

クロフォード・マリン・シェイド公子ならびにクローディア・パール・シェイド公女……『物語』にとって重要な存在となる、美しき双子。

私が考えた設定では姉のクローディアは神々の恩恵……つまり、『ギフト』持ちでその美貌は日に日に輝きを増し、今は確か私より二つ下の十四歳。

だけど、ぼろを着ていても隠しきれないその美貌! すごかった!!

(同じ人間なの? って思わず声に出すかと思ったわぁ)

リリスも凛とした美人なんだけど、もうね……桁が違う。

クローディアは波打つような明るい金の髪を持つ美少女だった。
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