極甘ストロベリィ





「あー、と。これ俺の兄ちゃん」



「堤啓太(ツツミ ケイタ)です!よろしく~」



「は、はあ……」




ソファーに座って金髪の人の説明されながら差し出された手を握り、握手をする。

ていうか……




「さっき、ぶつかった人、ですよね?」



「え?」



「は!!?兄ちゃん動物園いたの!?」




おずおず聞くと、啓太さんは一緒きょとんとして堤くんの声に“あぁ”と手を打った。




「あのときの子かあ!」



「…はい」




頷きながら答えると、啓太さんはニパッと笑う。

笑うと堤くんにそっくりで、兄弟だなって思わされた。




「大丈夫だった?」



「はいっ」



「まさか謙吾の彼女だとは……」



「へ……?」




啓太さんの口から出た言葉にきょとんとしてしまう。

彼、女………?

チラッと堤くんを見ると、堤くんも目を丸くして驚いているのがわかった。




「っ、兄ちゃん!違うよ!佳世ちゃんは友達っ!」



「嘘だっ!」




堤くんが訂正しても啓太さんは全否定。

嘘だって言われても…本当なんです、啓太さん……。

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