極甘ストロベリィ
俺の気なんか知らない佳世ちゃんは、少し目をキラキラさせて俺をみる。
………あー、もうっ!
「…4組………」
「え?」
気持ち的に小さくなってしまう声は、佳世ちゃんに届かなかったみたいで聞き返されてしまう。
もう、こうなったらなんでも来いだ!
「3年4組っ!ヒデと同じクラス!」
「ぅえっ!!?嘘っ!」
予想通りの反応をありがとう。
急いで4組のページをめくる佳世ちゃんを見て、俺を見た時の佳世ちゃんの反応を考えながら自嘲気味に笑う。
だって、あれは有り得ない……校則ゆるゆるの学校だったからな―…
「……え、まさか、これ…?」
ようやく見つけたらしい佳世ちゃんは恐る恐る指さしながら俺に聞いてくる。
それを見てコクっと頷くと、佳世ちゃんはこれ以上ないってぐらい目を丸くした。
「っえ!!!?ううう嘘っ!」
「嘘じゃないよー、ちゃんと名前書いてあるでしょー?」
1回見られたら開き直ってしまう。
そんな俺と写真の俺を代わる代わる見ながら、佳世ちゃんは大声をあげた。