極甘ストロベリィ


あわあわしてる間に連れてこられたベッド前。

堤くんはすでに腰掛けて、私が座るのを待っている。




「佳世ちゃん、早く!」



「あー、えっと……」



「どしたの?」




ベッドを前に立ち尽くす私に、堤くんは不思議そうな顔をしている。

そして5秒後くらいに、堤くんは私の考えてることに気づいたのか笑いながら“あぁ”と手を打った。




「佳世ちゃん、もしかしてヤるとか思ってる?」



「っ!!」




クスクス笑う堤くんの言葉に、ボッと赤くなってしまった。

そんな私を見て堤くんはさらに笑い出す。




「あはははっ。大丈夫、大丈夫。何もしないからっ」



「……ほ、ほんと…?」



「うん。ちょっと話があるだけだから」




にこにこしながら隣を叩く堤くんに少し安心しながら、そこに腰掛ける。

少しだけ堤くんとの距離をおいて。

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