極甘ストロベリィ
「ん──…じゃぁさ、なんで空手してるの?」
「用心棒を雇わなくていいようにってお母さんが……」
用心棒って………
佳世ちゃんの天然は遺伝か……
そう思った時、授業始まりのチャイムが鳴り響いた。
「~であるからにして……」
つっまんねー…
つか眠い……
そう思った時、隣から突然コロコロと何かが転がってきた。
「ん……?」
拾いあげると、可愛らしいディズニー柄のシャープペンシルで。
「これ、佳世ちゃんの……」
ふと隣を見ると、すやすや眠る佳世ちゃんの姿が目に入る。
「………かっわいー」
素直にそう思った。
まつ毛長いし、髪は流れるようだし………
可愛い。
てか、やっぱりつまんないだねー、この授業
思わずくくっと笑ってしまった。
その時間は、ずっと佳世ちゃんを見てたから寝らずにすんだ。
授業は聞いてなかったけど。