極甘ストロベリィ

「……う、嘘だよね？」



「………」




少し震える唇で聞くけど、堤くんは黙っている。

それが嘘じゃないということを物語っていて、私はどうしていいかわからなくなってしまった。

だって…顔には出してないけど、最近の凌は楽しそうで、嬉しそうで。

それって秀弥くんと付き合ってるからだと思うから。




「ヒデはまともに女の子と付き合ったこと、ないんだよね」



「………」



「女の子と付き合うのはゲームみたいなもんだ、ってヒデ言ってたし」




ゲーム……？

ため息混じりの堤くんの言葉に、私は俯いていた顔をあげた。




「それって…可哀想……」



「だよね…女の子の気持ち考えたら……」



「違くてっ!秀弥くんが可哀想だなって……」




少し大きな声を出すと、堤くんは目をぱちくりさせて私を見た。




「ヒデ、が？」



「だって、人を好きになったことないんでしょ？好きになって知ることっていっぱいあるから…」




もごもご話す私を堤くんは意外そうに見ている。

とか言ってる私も、好きになったのは堤くんが最初なんだけど。