極甘ストロベリィ
く───っ!
癒やしだあ!!!!
解散するなり、佳世ちゃんのところへ走る。
「お疲れ様~」
「うん!応援ありがとう!」
「同じクラスだしね!」
ニコニコ笑う佳世ちゃんを見て、明らかにホッとしている自分がいた。
嫌われても仕方ないと思ってたし。
ふと隣を見ると、どこか遠くを見つめる凌ちゃんがいた。
「…佳世ちゃん、凌ちゃんどしたの?」
小さく耳打ちしながら聞くと、佳世ちゃんは気まずそうに遠くを指差した。
その先を追うと、バカ騒ぎしているヒデの姿がある。
………あんのバカ…
「ったく…あ、佳世ちゃん達ソフト行かなくていいの?」
「へ?あ…!行かなきゃっ!!」
ヒデの元へ行こうとしながら聞くと、佳世ちゃんは“ハッ”としたように凌ちゃんの方を見た。
凌ちゃんはヒデから目を離さない。
「後からヒデ連れて応援行くから、凌ちゃん連れていっといて」
「わかった!」
力強く頷く佳世ちゃんに安心しながら、俺はヒデの元へ向かった。