極甘ストロベリィ
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──…
「ふぁ~……」
授業が終わると、眠そうにしながら佳世ちゃんが目を開けた。
「佳世ちゃん、おはよ~」
「おはよ……?」
なんで疑問形……?
まだ眠いのか、佳世ちゃんは目を擦りながらボーっと俺を見ている。
俺を見て……
見……
………あぁ!!
「そっか、誘ってたんだねっ!」
「ふぇ?」
ギュッと佳世ちゃんの肩を握り、まだボーっとする佳世ちゃんに顔を近づけたとき。
スパーン
「いったーっ!」
「だーかーらっ!佳世に手出すなっ!!」
後ろを振り向くと、プリントを丸めて仁王立ちする凌ちゃんがいた。
「また凌ちゃん~?」
「悪いっ?ほら、佳世、ご飯食べよっ」
「ん~……」
キッと俺を睨みつける凌ちゃんに、気の抜けた返事をする佳世ちゃん。
ていうか、凌ちゃんは邪魔しすぎだよねー
俺と佳世ちゃんがうまくいくのは嫌みたいな……
はっ!!
……もしかして。
「凌ちゃん、俺が好きなの!!?」
「………病院行ってこい」
教室に、またスパーンという音が鳴り響いた。