極甘ストロベリィ
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「っ、えぇぇ!!!?……げほげほっ」
「ちょ、佳世ちゃん!!」
放課後になり、佳世ちゃんとふたりでジュースを飲みながらヒデのことを話している。
ちなみに佳世ちゃん達の試合は、3対2で惜しくも敗れてしまった。
まあ、佳世ちゃんは清々しそうにグラウンドから戻ってきたけど。
本人曰く
『頑張ったからいいの』
だ、そうだ。
で。話を戻すと、俺は今佳世ちゃんにヒデの気持ちを伝えたわけで。
佳世ちゃんは凌ちゃんの親友だし。
「わ、別れ…っ!!?」
「そ。別れるって」
まだむせそうな佳世ちゃんの背中をさすりながら、相づちをうつ。
「なんでっ!!?」
「ヒデさあ、自分が凌ちゃんのことを好きって思ってないみたいでね」
「そん、な……」
自分のことみたいに落ち込む佳世ちゃんに、俺は何も言えない。
佳世ちゃんに言ったのは、別れた時に凌ちゃんを支えてほしいからであって
―――佳世ちゃんを落ち込ませるためじゃないのに