極甘ストロベリィ
だから、抱きしめられたまま首だけ回して、ジッと堤君を見てたらこう言われてしまった。




「ん?そんな可愛い顔してどした?」



「なんで、凌の寝起きの悪さ知ってるの?」




可愛いとかいうのには、あえて突っ込まず、思ったままを口にした。


すると、堤君は目をぱちくりとして、にっこりした。




「凌ちゃんは俺の元カノだから、かな」




意味がわからず、首を傾げていると、堤君は後ろから私の耳元でこっそりと




「セックスの後、凌ちゃん寝ちゃうの」




って教えてくれた。



私は、一瞬きょとんとした後、かぁっと真っ赤になってしまった。


だって、そんな、せ、セックスなんて普段聞かない単語だし……



真っ赤になって俯いていると、後ろで堤君がクスクス笑ってるのがわかった。


だから、言い返そうと思った、んだけど……




「てか、あんた誰?」




凌のこの一言が聞こえてきて、凌の方を向く他なかった。




「ん?俺?」



「そう、あんた」



「今池秀弥、16歳でっす。よろしくねんっ」




そして、どうやら目が覚めたらしい凌に、ニカッとピースして答える秀弥君の姿が目に写った。

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