極甘ストロベリィ


と、何故か動きが止まった凌。



「しの、ぐ……?」




そんな凌が気になってそっと声をかけてみると、真っ赤な顔をした凌がこちらを見た。


………へっ?




「………佳世ぉおっ!!」




そしてギューッと抱きついてきた。


その反動で堤君は突き飛ばされたみたいだけど……



でも今は、凌の方が心配。




「凌?どうかした?」



「………」




ギュッと抱きついたまま黙っている凌の背中を不思議に思いながら撫でていると、座り込んだ秀弥君と目があった。




「えっと……」



「ん-…やっぱりその子が凌ちゃん?」



「あ、うん」



「へぇ………」




秀弥君は、ニコニコしたまま凌を眺めてる。


凌は凌で私に抱きついたままだし。



どうしたものかと考えていると、突き飛ばされた堤君が起き上がって話しかけてきた。




「……とりあえず帰ろ?」




って。


もっともだと思った私たちは、学校から出ることにした。



ちなみに凌は、秀弥君と一定の距離を保ちながら私の隣を歩いてる。



一体どうしたんだろ……


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