極甘ストロベリィ
それから、30分くらい雑談した後、私は家に帰るために立ち上がった。
「お母さん心配してるかもだから帰るねっ」
「あ、うん。今日はありがと」
「いえいえっ。協力するからっ!!!」
私がそう言うと、凌は苦笑いしながら大きく首を横に振った。
「佳世は何もしないでくれるとありがたいわ」
「なんで?」
「逆方向にいきそうだし」
「ひどっ!!!」
私が少しムッとすると、凌はクスクス笑う。
たしかに邪魔しそうな気はしなくもないけど……
「あははっ。気持ちだけ貰っておくわ」
「んうー」
私が腑に落ちないでいると、凌は何かを決意したように私を見た。
「てかさ、自分で頑張りたいの」
「そ、なの?」
凌の一言にきょとんと聞き返すと、凌は小さく頷いた。
それなら、私は何もできない、よね……