極甘ストロベリィ
「ヒデっ!!!佳世ちゃんから離れろっ」



「いーやーだー」




飄々とした秀弥に、思わずプツンといきそうになった時。




「……っ」



「………へ?」




突然右腕に感じたぬくもり。

驚いて隣を見ると、顔を赤くした佳世ちゃんが俺の腕を掴んでて。

いつのまに秀弥から離れたんだ?

とか思ったけど、それより何より………!!!


佳世ちゃんから腕を掴むだなんて初めてだ。




「え、佳世、ちゃん…?」



「~~っ、堤くん!!!」



「はいっ」



「行こっ」




グイグイと俺を引っ張る佳世ちゃん。

後ろを振り向けば、目を見開いて俺を見る秀弥。

いや、一番驚いてんの俺!!!




「か、佳世ちゃんっ」



「…………」



「かーよーちゃん?」



「…………」




何を言っても佳世ちゃんは黙々と歩き続ける。


なんなんだろ……


そう疑問に思った時、俺の目に映ったのは佳世ちゃんに迫る階段だった。
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