極甘ストロベリィ
────ガラッ
「あ────!!!!!」
ビクッ
突然開いた扉に次いで、聞こえてくるのは聞き慣れた声。
「あ、凌っ」
「……凌ちゃん…」
マジでキスする5秒前。
現れたのは、俺の天敵になりつつある凌ちゃん。
……タイミング良すぎでしょ。
「謙吾?あんた、今、何しようとしてたっ!!!?」
「お話してただけだよね、佳世ちゃんっ」
鬼のような形相で俺に迫ってくる凌ちゃんから逃げつつ、佳世ちゃんに助けを求める。
「うん。お話してただけ~」
佳世ちゃんの、のほほんとした答え方に一瞬、その場が冬から春になる。
…………が。
「じゃぁ、何?あんたは話するとき、あんなに顔近付けるわけ?」
「そ、それは……あ、あれ!佳世ちゃんの顔にまつげついてたから取ってあげようと思って!!」
5秒後には、納得のいかなかったらしい凌ちゃんにまた追い詰められる。
マジ怖いって……っ!