極甘ストロベリィ

      □
「佳世ーっ!」



「し、凌……」




本当に来てくれた凌に驚きながらも感謝の気持ちでいっぱいだ。

まあ、凌が来るまでの間に涙は止まってしまったけど。




「で、どうしたの?」




部屋に入るなり、いきなり本題に入る凌に少し戸惑いながらも私は口を開いた。




「よく、わかんない…」



「は?」



「なんかね、堤くんの話を聞くとモヤモヤとかイライラとかしちゃって……」




俯きながら、一言一言噛み締めるように言う私を凌は黙って聞いてくれる。




「それで、ね。なんでこんな気持ちになるのかわかんなくて……」



「………は!!!?」




私が呟くように言うと、凌の瞳がカッと見開かれた。

正直怖い……

少しビクッとしながら凌を見ると、凌は大きく深呼吸して表情を穏やかなものとする。




「つまり、佳世は自分の気持ちが分かってない、と」




私が小さく頷くと、凌は盛大なため息をついた。

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