極甘ストロベリィ

電話って電話って………!

なんで………!!!?

あわあわする私の横で、凌は棚の中の雑誌に手をのばす。




「わかんない感情なら、謙吾と話をしたらわかるかもしんないでしょーが」




パラパラと雑誌を捲りながら、凌は言う。




「…たしかに…そう、かも……」




そうだよ!

私、気持ちがぐしゃぐしゃしだしてからまともに堤くんと話してないし!!!

話したら何かわかるかもっ!


希望の光が見えてきた!!!


そう思った私は、パッと凌の両手を取った。




「佳世……?」



「ありがとう!堤くんに電話してみるねっ!」



「う、うん……」




私の勢いに凌は圧倒されながら頷く。

そして私は、パッと凌の手を離すと携帯を手に取った。




「凌、携帯借りるね!!!」



「はいは~い」




両手が自由になった凌は再び雑誌に手をのばしながら返事をしてきた。




「ほんと、単純ねえ…」




少し呆れたようにこう言う声も聞こえてきたけど。

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