極甘ストロベリィ
隣でガチャッとドアが閉まったのを確認して、私はベッドにごろんと横になった。
天井を見ながら考えるのは、堤くんのこと。
「………明日、どうしよう…」
自分の気持ちがわかったら、どう接していいかわかんない……
でも、堤くんを避けるのは無理な話。
「なんで隣の席なの……」
思わず出てしまったため息に気づいて、またため息をついてしまった。
□
「佳世ちゃーん!」
「きゃぁっ!!!!」
堤くんにどう接するか考えながら登校していた時、突然重くなった背中。
瞬間、自分でもわかるぐらいピキッと固まってしまった。
それは誰の重さかがわかったから。
「おっはよ、佳世ちゃんっ」
「お、おはよ……」
「昨日は電話ありがとねーっ」
「あ、う、うん…」
普段通り話す堤くんに、なんとか自分も普段通りに返事をする。
まあ、心臓は全然普段通りじゃないんだけど。