極甘ストロベリィ
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「……ここって…」
堤くんに手を引かれるままについた先は……
“ZOO”
と書かれた看板が妙に目立っ場所だった。
「うん、動物園」
「や、え、は?」
ぽかんとしている私をよそに、子どもみたいに目をキラキラさせている堤くん。
「あ、入場券買ってくるから待って」
「あ、うん」
そしてその勢いにのまれてる私。
とりあえず、言われた通りに堤くんを待つしかない。
「大人2枚!」
「はい、2000円になります」
「はい」
「ありがとうございます。では、お楽しみくださいね」
少し離れたところにいても聞こえてくる、堤くんと入場券を販売してるお姉さんの声。
それだけ今日は人が少ないということ、かな。
まあ、平日だし…
そう考えていた時、笑顔の堤くんが私に駆け寄ってきた。
「はい、入場券」
「あ、ありがと。いくらだった?」
「お金の心配はしなーい」
「え?でも…っ」
「はい出発!」
戸惑う私をよそに、堤くんは再び私の手を引くと入場門へと足を向けた。