極甘ストロベリィ
それを受け取りながらも笑いは止まらない。

てか、にやけ…?




「佳世ちゃんは決めたの?」



「あ、うん!ナポリタンにするっ」



「ふうん……」




何かがはじけたように言う佳世ちゃんに相づちを打ちながら、俺はメニューを見る。

そして目に入った親子丼。

見だしたら食べたくなるもので。

昼から丼ものってのに少し抵抗はあったけど、お腹を空かせてぐでっとしてる佳世ちゃんを見たらそんな悠長なことは言えない。

他に食べたいものもないし。




「佳世ちゃん、店員さん呼ぶね」



「決めたっ?」



「うん」



俺は店員を呼ぶ、呼び出し音を鳴らしながら佳世ちゃんに目を向ける。

声をかけた瞬間、ガバッと起き上がり、俺にひまわりみたいな笑顔を向ける。

あー、俺この笑顔だけでご飯3杯はいける……!!

思わずにやけ度が増しそうになって右頬を引っ張る。




「堤くん?」



「あー、や、気にしないで!!」




不思議そうにする佳世ちゃんに、慌てて両手を振る。

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