君はロックなんか聴かない
「そうだな、どうだろう、今度探して見るよ」
「いいじゃん!将来テレビに姉弟そろって出てたらすごいじゃん」
「どうだろうね」
「詩織ちゃんすごいよね、この前テレビ出てたし」
「テレビっていってもちょっとだろ」
「すごいじゃんちょっとでも」
「まあ、そうか」
「いいなー私も大きいステージで演奏してみたい、絶対気持ちいいよ、連れててよ」
「俺が?」
「だって私曲作れないもん」
「お前だって作れるようになるよ」
「まあ作ってみたいけど、未来のギターじゃないとダメそう」
「何だよそれ」
「音楽ってのは一人じゃ出来ないんだよ、どうして作った曲を私に聞かせてくれたの?喜ばせたかったからでしょ?私は素直にいい曲だなって思ったよ、そこで音楽って完成するんだと思うんだよね、聞く人、作る人それぞれが成り立って音楽は完成するそう思うんだ」
「そうだね、やってみるか、てかお前の学校で探せばいいんじゃない?」
「いや、ムリだよ、私友達いないし」
「何でだよ」
「何でだろう、友達の作り方分かんないんだよね」
「バンド以前の問題だろ」
「でも未来とは普通に話せるよ、未来の紹介なら大丈夫だと思うけど」
「俺は友達?」
「友達でしょ?」
「そっか」
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