君はロックなんか聴かない
私は選曲を決めてマイクをにぎる。

最初の曲は私の十八番lgirlsに決めた。

イントロが流れる。ふっと息を吸う。

曲が始まる。すると今まで雑談をしていた皆の視線が集まる。

歌い出し声が部屋の中に響く。

「うま」

自信はあった。皆が聴き込んでくれてる。更に気持ちがはいる。

久間くんは曲を選ぶ手すら止まっている。

とても嬉しい。

私は画面に視線を戻す。歌詞を目で追うと改めて良さが分かる。

私もこんな歌詞を書きたい。こんな曲を作りたい。

高音も音を外さずに歌うことが出来た。気持ちが良い。

採点の画面になる。

何点くらいだろうグラフが伸びる。

総合92点。

「おー凄い」

上出来だ。思った以上に上手くいった。

「橋本さんめちゃくちゃ歌上手いね」

「ありがとう」

「この後に歌うのやだな、緊張する」

続いて須藤さんが曲を入れた。ラブみょんの曲だった。

須藤さんも上手い。声量はないが音は全然外さない。知ってる曲だったので私もつられて口ずさんでいた。すごくいい曲だ。


総合点数86点。

次に大町くんが入れていた。サビだけは聞いた事ある曲だ。大町くんも上手い。

皆歌うのが上手い。私も負けてられないなと思った。次に歌うものをリモコンで探す。

大町くんの曲が終わる。

点数は88だった。

確かに2人とも上手かったが私の方が点数は高った。毎日練習しているのかいがある。私は少しだけ優越感に浸っていた。
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